東京高等裁判所 昭和29年(う)1004号 判決
被告人 鈴木繁二 外
〔抄 録〕
控訴趣意第一点について。
原判決が被告人両名に対する懲役刑の執行猶予を言渡すについてその主文中に論旨摘録の通り判示し、その執行猶予期間が裁判確定の日から起算されることを明示していないことは所論の通りである。しかし原判決の主文に示された被告人に対する換刑処分、執行猶予の言渡はその性質上裁判の確定によつてその効力を生ずるものであるから、原判決がその主文中に特に執行猶予期間の起算点を明示していないとしても、その起算点は当然裁判確定の日から起算されることとなるのであつて、所論のようにその起算点を知り得ないものということできないし、又刑法第二十五条に反する執行猶予の言渡と認めることもできない。しからば原判決には所論のような法令適用の誤りはないから論旨は理由がない。